立派なサラリーマンの哀愁

身のまわりがガタガタしていてずっと書けなかったんですが、先週見かけたある立派なサラリーマンのコトを書こうと思います。書かずにはいられない、といった衝撃を受けました。それは、先週の朝、通勤ラッシュのある駅で目撃した出来事です。ナゼそれが放置してあるのか解らなかったのですが、ちょうど停車する電車のドアが開くあたりのホーム上に大きな吐瀉物があったのです。吐瀉物=ゲロですね。

朝までお酒が残ってしまった誰かが吐いてしまったんでしょうか?されたてホヤホヤだったようで、まだ清掃もされていませんでした。ドアが開いてホームに押し出される乗客の何人かはそのホヤゲロを踏んでしまっていました。いつもなら行列が出来るハズのそのドアの前には誰も並んでいませんでした。

電車の発車を知らせるベルが鳴り始めると、地下の階段から猛ダッシュで駆け上がってくるサラリーマンが。躊躇なくホヤゲロ付近のドアに滑り込もうと一直線に近づいてくる。そして。

次の瞬間、彼はホヤゲロに足をとられてツルッと滑り、そのブツの中心に尻餅をついてしまったのです。さすがに事態を把握した彼。一瞬の困惑した表情。が、ドアが閉まる寸前にサクッと立ち上がり、中へ滑り込んで、直後にドアはプッシュー、と閉じられたのでした…。

ほんの10秒かそこらの出来事。しかし、その出来事は深く私の胸を打ったのでした。ゲロまみれになりながらも出勤時刻を守り抜く哀しい仕事人魂。立派だ。どういう人か解らないけれど、リーマンとしてはものすごく立派な人だと思う。その立派さが…哀しかった。

けど、あの後、あの車両の中、大丈夫だったのかなぁ。臭いとかさ。もしかして満員なんだし、横の人にゲロつけちゃうかもしれないし。そう考えると立派どころか人の迷惑顧みないジコチューな人、とも言えるのかも。

私なら、速攻帰ります。間違いなく。その場で携帯で電話を入れて休みます、絶対。

でも、そこまで情熱を傾けられる仕事があるっていうのは少し羨ましい気もしたりして。

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